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約半世紀ぶり潮干狩り、川崎臨海部29日解禁(読売新聞)

 高度経済成長期に京浜工業地帯の発展で、砂浜がすべて埋め立てられて以来、約半世紀ぶりに、川崎市臨海部の潮干狩りが29日、復活する。

 川崎・東扇島東公園に2008年に完成した人工海浜「かわさきの浜」(長さ約180メートル)で自然繁殖したアサリが2センチ超に成長、同市港湾局が潮干狩りを解禁するためだ。

 川崎沖は、1950年代まで、東京湾では、潮干狩りの名所の一つで、当時を知る市民からは、「豊かな浜が戻ってくるのは感慨深い」との声が上がっている。

 潮干狩りは入場無料。同市港湾局は、乱獲を防ぐため、〈1〉殻の長さが2センチ以下の貝は持ち帰らない〈2〉幅15センチを超える熊手は使わない〈3〉持ち帰りは1人2キロまで――というルールの徹底を呼びかけている。

 同公園には有料駐車場が230台分あり、3時間未満200円で利用できる。また、JR川崎駅東口から同市バス「東扇島循環」があり、バス停「東扇島東公園前」が最寄り。

 かわさきの浜は、同市臨海部の埋め立て地で、国などが首都圏の大災害に備えた救援物資物流拠点として整備した東扇島地区の東端。地元住民たちのNPO法人「川崎の海の歴史保存会」(渡辺光一理事長)など、同市民の強い要望で、東扇島東公園の一角に設けられた。

 同会によると、オープン後間もなく、アサリの稚貝が多数見つかり、次第に成長。個体数も増加した。

 小学生時代に潮干狩りを楽しんだという同会事務局長の無職老川美芳さん(77)は「夏の休日は潮干狩りで、砂浜がいっぱいだった」と振り返る。

 戦前から趣味のカメラで、砂浜の風景を撮っていた同会相談役の無職倉形泰造さん(89)も「毎日、自転車で出かけ、アサリやハマグリでバケツいっぱいにした」と笑う。そうした海の幸豊かな砂浜も、埋め立てが戦後、本格化し、最後まで残っていた扇島の砂浜も1960年頃消滅した。それだけに、倉形さんは「再び潮干狩りができるようになるとは……。また写真を撮りに行きたい」と、感慨深そうに語った。

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